遺言について

遺言で何を遺すか?

法的効力を有するもの

遺言に遺すことにより法的効力を有する事項は次の通りです。

①相続に関すること


◆民法の法定相続分と異なる相続分の指定 
例えば、3人兄弟(法定相続分が1/3ずつ)で、「長男に全財産の1/2、次男には1/4、三男には1/4」と相続分を指定することができます。

◆具体的な遺産の分割方法の指定 
例えば、「土地Aを長男に、土地Bを次男に・・・」と分割方法を指定することができます。

②財産処分に関すること


◆相続権のない人に遺贈すること 
例えば、長男の妻、孫、内縁関係の人などに遺産を渡すことができます。

◆公的機関や菩提寺への寄付 寄付という形で遺産を処分できます。

③身分に関すること


◆子供の認知
生前には様々な事情から認知できなかった場合でもこれにより認知できます。

◆未成年後見人、未成年後見監督人の指定
その人が亡くなってしまうと未成年者の親がいなくなってしまう場合など

◆相続人の廃除とその取り消し

④遺言執行人の指定、指定の委託


◆確実かつスムーズに遺言を執行するには、遺言執行人を指定しておきましょう。執行人に第三者を指定するときは、執行費用をよくご確認下さい。


法的効力を有しないもの

教訓・家訓・道義的な訓示、あるいは希望・願望・感謝の言葉など


たとえば、「私の死後は兄弟仲良く○○家を守り、盛りたてていってください。」や「長男○○に一切の財産を相続させるとの遺言をなしたのは、代々続く家の祭祀・財産を承継させ、維持・発展させてほしいとの願いからです。」、「他人の保証人には絶対なってはいけない。」、「最期まで寄り添ってくれた妻には感謝しています。」など、いわゆる遺言の「付言事項」として、遺される教訓や家訓、道徳的な訓示などがこれに該当します。

しかし、法的な効力はないとはいえ、上記のような事項を遺言の内容とすることにより、遺言を遺された方の遺言の「真意」を知ることが可能となったりもしますし、遺された相続人の方々がその「真意」を知ることにより、ご納得をされるという事実上の効果も皆無とはいえないと思われます。また、面と向かっては気恥ずかしくて中々言えないような感謝の気持ちなども遺言にしてしまえば素直に伝えることが可能です。実際にそのような遺言を目の当たりにして今までの苦労が報われたとおっしゃっておられた依頼者の方もおられました。

このように、法的効力がないからといって、全く無意味ということはありませんので、まさに「最期のメッセージ」として悔いのないような遺言にしていくことが大切なことだと思います。