成年後見のこと

日本は、4.3人に1人が65歳以上、8.7人に1人が75歳以上という超高齢社会となり、この高齢化と少子化はさらに続くと予想されています。このような状況において、加齢や病気などにより判断能力の衰えた方々の権利をどのようにして守るかということが社会問題の一つとなっています。

そして、そのような方々の権利を守りより安心して生活できるようにする制度として、成年後見制度があります。
この制度には、大きく分けて、すでに判断能力が低下した方に利用する【法定後見制度】と、今は元気だが将来に備えてご自身で後見人の予定者を選び契約を結んでおく【任意後見制度】があります。

さらに【法定後見制度】には、判断能力の程度に応じて、【後見】、【保佐】、【補助】の三パターンが用意されています。後見制度は国の制度ですが、内容や手続き(家庭裁判所や公正証書の契約など)が複雑なため、私たち司法書士などの専門家に相談して一緒に取り組まれることをお勧めします。

制度内容のご説明、必要書類の収集や家庭裁判所への提出書類の作成はもちろん、私たち司法書士が後見人となって権利を守る業務にも取り組んでいます。

このような方はご相談下さい

  • 実家でひとり住まいの母親が最近もの忘れがひどく、悪質商法の被害に遭わないか心配
  • 父親が認知症との診断を受けているが、預金通帳などを長女が事実上管理しており、使いこみをしているようだ
  • 予め成年後見人として代わりに財産を管理してもらいたい人を決めておきたい

法定後見制度-後見・保佐・補助

判断能力の衰えている方(ご本人)は、財産管理や契約を結ぶことが困難です。そのような方の財産を守り、契約を代わりに行う、あるいはそれらのサポートを行うのが後見人・保佐人・補助人です。後見は登記簿(東京法務局)に登記されます。


【後見】【保佐】【補助】の三つのパターンのどれに相当するかは裁判所の判断に従うことになります。概ね後見は寝たきりで判断能力がない方補助はご自身で生活は十分できるが特定の行為(例えば誰かの保証人になる、不動産の売却、10万円以上の物の購入など)についてサポートが必要な方保佐はそれらの中間程度の能力がある方といえます。


後見人などに与えられる権限は、三つのパターンそれぞれに詳細な取り決めがありますので、ご本人さんの状態や状況に応じてこの制度を利用することができます。


任意後見制度

判断能力があるうちに将来に備えて後見人になる予定の方と契約を結んでおき、いざ判断能力が低下したときに家庭裁判所に申し立てて正式に後見人に就任してもらい財産管理などの業務を行ってもらいます。この契約や任意後見も法務局に登記されます。「任意」とは、自分で決めるという意味です。


ご自身で決めた人に任せることができること、将来に備えて生活、医療、財産管理に関することなどをその方に伝えておくことができるのが大きな特徴です。


この任意後見契約を結んだ場合には、後見が始まる前、すなわち判断能力が衰える前までと、死亡後すなわち後見が終了した直後の財産管理や死亡後の手続きをどうするのかという後見前後のこともよく考えて、より安心して老後を迎えられるようにしたいものです。


ケース別の事例